my dear(Roy Ver.)
「はい」と手渡されて腕に乗せられたその重みは、 軽いようで、重いようで。 すぐに壊れてしまいそうなくらい、ふにゃりとしていた。 けれど、その強さは想像以上で。 40kgの圧力に耐えぬいたその身体は、 多少のことでは壊れることのがない。 ああ、これが人間と言う動物の生命力なのだ。 そんな生命を、絶った一瞬で絶つという恐ろしさ。 かけがえのない存在を失った、家族、恋人、友人の痛み。 どれもこれもが、今まで自分を苦しめてきたが。 今、それを解き放ってくれる存在が、ここにある。 もうこれ以上、辛い思いは誰にもさせない。 もうこれ以上、辛い思いは誰にもさせたくない。 この小さな身体は、 そう決心させてくれる大きな存在だった。 それを教えてくれた君へ。 私たちの下に生まれてきてくれて、ありがとう。 『感謝を込めて5つのお題』より(お題配布元:COUNT TEN様) (2007.11.16) |